妖怪図鑑
河童・天狗・九尾の狐など、日本と世界の妖怪を体系的に解説
産女(姑獲鳥)とは|妊婦の霊の妖怪の正体
産女(うぶめ)とは、難産や産褥で死んだ女性の霊とされる日本の妖怪で、血に染まった腰巻をまとい赤子を抱え、橋や辻、渡し場のような境界の地に現れる存在です。今昔物語集に名が見える平安期の伝承を起点に、産女は子を抱いてくれと通行人に頼む怪異として語られ、まず「何者か」を押さえるだけで、
濡れ女とは|蛇身で水辺に潜む妖怪の正体
濡れ女とは、海や川などの水辺に現れる女妖怪で、上半身は女性の顔と長い黒髪、下半身は蛇という人面蛇身の姿を基本とします。名は髪がいつも濡れていることに由来し、この濡れた髪のイメージが妖怪像を強く形づくってきました。
土蜘蛛とは|源頼光の土蜘蛛退治と正体
土蜘蛛とは、古代の古事記日本書紀に見える土着民としての呼称と、平安期の源頼光説話に現れる巨大な蜘蛛の妖怪という、二つの顔を持つ存在です。神武東征の「土雲八十建」や、高尾張邑の土蜘蛛を葛の網で討ったという伝承までさかのぼると、もともとはヤマト王権に従わない在地勢力を指す言葉だったことがわかります。
船幽霊とは|海難者の怨霊と柄杓の伝承
船幽霊は、海で溺死や難破に遭った者の霊が怨霊化したとされる、日本各地に伝わる海の妖怪です。江戸時代の怪談や民俗資料にもたびたび現れ、鳥山石燕の今昔画図続百鬼や絵本百物語にも姿を見せます。 この怪異でとりわけ印象的なのは、「柄杓をくれ」と迫る点でしょう。
山姥とは|山の老婆の妖怪と昔話の正体
山姥は、やまうば・やまんばと二通りに読まれる深い山の老女の妖怪で、東北から九州まで広く語られてきました。民俗学のフィールドワークで各地を歩くと、まんが日本昔ばなしで親しんだ怖い山姥が、現地では福をもたらす存在として祀られている例に出会い、その落差こそがこの存在の核心だと分かります。
子泣き爺とは|徳島山間に伝わる泣き声妖怪の正体と民俗学的真相
子泣き爺(こなきじじい)は徳島県の山間部に伝わる妖怪。赤ん坊の泣き声で旅人を惑わし、抱きつくと体重が増して離れない。柳田國男が記録した伝承の成り立ちと、実在の人物説、ゲゲゲの鬼太郎での定着まで民俗学的に深掘り解説する。
輪入道とは|炎の車輪妖怪の由来・片輪車・火車との違いを徹底解説
輪入道(わにゅうどう)は炎に包まれた牛車の車輪に男の顔が宿る江戸時代の妖怪。1677年の京都伝承「片輪車」を起源に持ち、鳥山石燕が1779年に図録に描いた。火車との違い、呪符の使い方、現代創作への影響まで民俗学的に詳解。
ぬっぺふほふとは|江戸絵巻が描いた肉塊の妖怪と不老不死伝説
ぬっぺふほふは江戸時代の妖怪絵巻に描かれた肉塊の妖怪。顔と胴体の区別がつかない異形の姿、駿府城に現れた「肉人」伝承、中国の不老不死伝説との関係まで民俗学的に徹底解説。
一つ目小僧とは|単眼の妖怪と一目連・たたら製鉄の深い関係
一つ目小僧の由来・外見・伝承を民俗学の視点で徹底解説。天目一箇神・一本ダタラとの比較、たたら製鉄との関係、事八日の目籠習俗まで、怪異研究家の視点で掘り下げます。
砂かけ婆の伝承|奈良発祥の妖怪と水木しげるによる再発見
砂かけ婆は奈良・兵庫・滋賀に伝わる妖怪で、人の通る森や神社の陰から砂をかけて驚かす。柳田國男の記録から水木しげるの再創造まで、民俗学的背景と現代への継承を徹底解説。
のっぺらぼうの伝承|小泉八雲が描いた顔のない妖怪の由来と正体
日本を代表する顔のない妖怪「のっぺらぼう」。小泉八雲の名作「むじな」から江戸時代の古典文献まで、その由来・伝承・正体・関連妖怪を民俗学的視点で徹底解説します。
がしゃどくろとは|飢餓と戦死者から生まれた巨大骸骨妖怪の全貌
がしゃどくろは埋葬されなかった死者の骨と怨念が集合した巨大骸骨の妖怪。昭和中期に創作された意外な誕生秘話、歌川国芳との関係、能力・弱点・現代メディアでの活躍まで民俗学的視点で徹底解説。