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妖怪文化・民俗学

天狗は、ひとつの姿に固定できる妖怪ではありません。日本での文献上の初出は日本書紀の637年にあり、そこでは山の赤ら顔の怪人ではなく、異常な天体現象を指す語として現れます。

妖怪文化・民俗学

今昔物語集と続古事談のような中世説話を横に並べて読むと、鬼は最初から角と金棒を持つ怪物だったのではなく、見えない怪異がしだいに姿を与えられていく存在だったことが見えてきます。

妖怪図鑑

座敷わらしは、東北とくに岩手の家や蔵に住む子ども姿の家霊として知られますが、本質は単なる“幸運の妖怪”ではありません。在す家を富ませ、去れば没落を告げるという両義性に、この伝承の核があります。

妖怪文化・民俗学

雪女は一つの原典から生まれた妖怪ではなく、東北・北信越・関東・西日本にまたがる口承が重なってできた総称です。広く知られる小泉八雲の物語像だけで捉えると見落としが多く、室町時代末期の宗祇諸国物語に見える古い記録までさかのぼると、その輪郭はもっと入り組んで見えてきます。

世界の怪物・妖精

九尾の狐は中国の山海経を起源に、日本では玉藻前と殺生石、韓国ではクミホとして独自に発展した伝説の霊獣です。2022年に那須の殺生石が割れた事件の背景も含め、中国・日本・韓国の三か国の伝承を年表と比較表で整理します。

妖怪図鑑

画図百鬼夜行やその周辺の図像を実見し、複製も追っていくと、ぬらりひょんは名前と姿こそ江戸期の絵巻・画集に確かに現れるのに、肝心の説明が驚くほど少なく、解釈の余地ばかりが広い妖怪だとわかります。

妖怪文化・民俗学

百鬼夜行というと、まずは「夜の妖怪の行列」が思い浮かびますが、その言葉は説話上の怪異、絵巻に描かれた図像、さらには世の混乱を指す比喩という三つの層で読み分けると輪郭がはっきりします。

妖怪文化・民俗学

妖怪を図鑑のキャラクター名で覚えていると、日本の伝承世界の半分しか見えてきません。妖怪とは、河童や天狗のような姿ある存在だけでなく、川辺で起こる不可思議な出来事や、橋・峠・村境のような境目で立ち上がる怪異まで含む、もっと広い概念です。

都市伝説

口裂け女・花子さん・きさらぎ駅など日本の都市伝説20件以上を発祥年代・地域・カテゴリ別に整理。民俗学者の分析を交えた早見表と、妖怪・怪談との違いを体系的に解説します。

都市伝説

1978年末に岐阜県で発生し、半年で日本全国に拡散した都市伝説「口裂け女」。外見・質問・対処法の詳細から、飛騨川バス転落事故説・精神病院脱走者説・整形失敗説など5つの起源諸説、常光徹らフォークロア研究の知見まで体系的に解説します。

都市伝説

終電のはずなのに電車が止まらない、降りた先は聞いたことのない無人駅、頼れるのは掲示板越しのやり取りだけ――映画 きさらぎ駅(2022)の序盤が掴んでいる恐怖の芯は、2004年1月8日深夜に2ちゃんねるオカルト板へ投稿された「はすみ」の実況にあります。

都市伝説

学校のトイレに現れる少女霊――トイレの花子さんは、七不思議の定番として語られてきた都市伝説ですが、その実像は「3階の女子トイレの3番目の個室を3回ノックする」というおなじみの型だけでは捉えきれません。