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妖怪文化・民俗学

護符とは、神社や寺院で頒布される神札や守札を含む総称であり、家に祀るお札と持ち歩くお守りを機能で分けて考えると、その輪郭が見えてきます。平城京跡の木簡や伊場遺跡の呪符木簡に残る文字は、この札の歴史が奈良・平安のはるか以前から続いていたことを示し、古墳石室の魔除け図像まで視野に入れると、

妖怪図鑑

海坊主とは、夜の海で穏やかだった海面が突然盛り上がり、黒い坊主頭の巨人として現れて船を転覆させると語られてきた海の妖怪である。愛媛や島根、長崎、鹿児島など沿岸各地に伝承が残り、江戸中期の斎諧俗談や甲子夜話にも姿が見えるため、単なる地方の怪談ではなく長く語り継がれた存在だとわかる。

妖怪図鑑

産女(うぶめ)とは、難産や産褥で死んだ女性の霊とされる日本の妖怪で、血に染まった腰巻をまとい赤子を抱え、橋や辻、渡し場のような境界の地に現れる存在です。今昔物語集に名が見える平安期の伝承を起点に、産女は子を抱いてくれと通行人に頼む怪異として語られ、まず「何者か」を押さえるだけで、

妖怪文化・民俗学

幽霊は、柳田國男が民俗の視点から整理したように、妖怪とは異なる来歴と振る舞いをもつ存在である。出没場所が固定されず、恨む相手を追い、丑三つ時に現れるとされる点に、妖怪との違いが表れます。

妖怪文化・民俗学

守護霊は、1920年代に欧米の心霊主義から入った比較的新しい概念であり、先祖供養と同じものとして語るには起源が異なります。お盆に帰省して仏壇に手を合わせるとき、これは守護霊に祈っているのか、先祖に祈っているのかと立ち止まる感覚には、実はこのずれがそのまま映っています。

妖怪図鑑

濡れ女とは、海や川などの水辺に現れる女妖怪で、上半身は女性の顔と長い黒髪、下半身は蛇という人面蛇身の姿を基本とします。名は髪がいつも濡れていることに由来し、この濡れた髪のイメージが妖怪像を強く形づくってきました。

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土蜘蛛とは、古代の古事記日本書紀に見える土着民としての呼称と、平安期の源頼光説話に現れる巨大な蜘蛛の妖怪という、二つの顔を持つ存在です。神武東征の「土雲八十建」や、高尾張邑の土蜘蛛を葛の網で討ったという伝承までさかのぼると、もともとはヤマト王権に従わない在地勢力を指す言葉だったことがわかります。

妖怪文化・民俗学

お祓いは、神道において穢れを祓い、心身を清浄に戻すための儀式である。神社で厄払いや地鎮祭を受けても、白い大麻(おおぬさ)や塩湯の意味まで確かめないまま帰った経験がある人は少なくないでしょう。

妖怪文化・民俗学

水子供養は、流産・死産・中絶や夭逝した胎児や乳児を悼む供養であり、現在の形が1970年代以降に全国へ広がった比較的新しい習俗だとされています。仏教の側にも本来「水子の祟り」という教義はなく、各地の墓地や霊場で赤い前掛けと風車に囲まれた水子地蔵に出会うと、その姿は古い伝統というより、

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船幽霊は、海で溺死や難破に遭った者の霊が怨霊化したとされる、日本各地に伝わる海の妖怪です。江戸時代の怪談や民俗資料にもたびたび現れ、鳥山石燕の今昔画図続百鬼や絵本百物語にも姿を見せます。 この怪異でとりわけ印象的なのは、「柄杓をくれ」と迫る点でしょう。

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山姥は、やまうば・やまんばと二通りに読まれる深い山の老女の妖怪で、東北から九州まで広く語られてきました。民俗学のフィールドワークで各地を歩くと、まんが日本昔ばなしで親しんだ怖い山姥が、現地では福をもたらす存在として祀られている例に出会い、その落差こそがこの存在の核心だと分かります。

妖怪文化・民俗学

生霊とは、生きている人間の強い恨みや嫉妬が魂の一部を体から離れさせ、他者に憑くとされる怪異である。死者の霊である死霊・怨霊とは明確に異なり、平安以来の総称である物の怪の中でも、生者の感情がそのまま祟りのかたちを取る点に特徴があります。